スプーンは貴い犠牲となったのだよ
キャンプを愛する紳士淑女の皆様、ルネッサンス!(←今後ブログの定型文として使っていこうか審議中の挨拶。)
今宵もキャンプ貴族のよっつが参りました!
さて、今宵の議題はこちら!
「貴族は皿を買うべきか」
簡略化しすぎて一瞬なんのこっちゃって感じの議題ですが、ズバリ、キャンプ専用の皿を買うべきかでございます。
生まれてこのかた、苦労は(便利道具を)買ってでも(回避)しろと、親の教育を受けてきた生粋のおぼっちゃまである私。(ただし、爵位は継げない次男坊。)
そんな面倒くさがりもとい、合理性を重んじる私は、キャンプの度に食器類は紙製のもので済ませて参りました。
だって荷物が増えるの嫌!できるなら手荷物は替えのパンツ一枚で旅に出たいほど、私は荷物軽量過激派!貴族たるもの、足りないものがあれば金の力にものを言わせて、現地調達を推奨します!ものがなければお金で解決しちゃえばいいじゃない!私は全力で魔法のカードを支持する!
あと何より、洗い物増えるのが嫌!後片付け面倒だし、何よりよっつの白魚のようなおててが荒れちゃう!自宅の洗い物でさえ、冬はゴム手袋装着の上という徹底した行い。他の追随を許さないほど、己の肌に対して執拗なまでの過保護っぷりを発揮するよっつ。そんな温室育ちのよっつが野外の冷たい風に晒されながら、ひたすら洗い物を行えるだろうか。いいや、行えるはずがない。(反語)
というわけで、無駄な労力を拒み、その対価として惜しみなく財力を差し出し、貴族キャンプを心底満喫して参りましたが、昨晩ふと同居人に言われたのです。
「よっつはキャンプ用のお皿買わないの?」
ってね。
答えは当然のごとくNOです。検討の余地すら与えず、ノータイムで否定。そうです、貴族は国民(同居人)からの意見を、精査せずに即却下しました。この国に民意など必要ないのだよ!
とまあ、冗談はさておき。実は私、キャンプ用の食器セット持ってるんですよね。
↓これと同じやつ
シンプルイズベストな彼らは、寮生活で日常使い用の食器として大活躍してくれました。しかし、転居を機に私は普通の食器(具体的にはヤマザキ春のパン祭りでもらえる白い食器)を使うことを覚えたのです。というか、キャンプ皿セットは同居人に問答無用で片付けられました。今は食器棚の一番上で、いつか来るかもしれない活躍の場を夢見ながら、埃を被っていることでしょう。
ちなみに、付属のスプーン四本のうち一本は、過去に同居人の手によって処刑されています。根元から見事なまでの真っ二つでした。アイスを食べていて折れたそうです。即ゴミ箱にシュートされていました。圧倒的強者による、残酷かつ無慈悲な断罪。私の長年の相棒は尊い犠牲となったのです。済まない、私はお前を守ることができなかった・・・!
…とにかくそんなわけで、持っていても使わないものを、また改めて購入するなどという、愚かで不毛な行為を貴いよっつが選択するはずがなく。
↑これとか↓これとかめっちゃ可愛くない?
なんてキラキラした目で勧めてくるカトラリーの処刑人もとい同居人の意見に流されず、これからも「自分に優しく、環境に厳しく!」をモットーに、紙製品を愛用していこうと思う次第です。
ちなみに同居人は先ほど、自らが過去に犯した過ち「キャンプ用のカトラリーを破壊したこと」を思い出したらしく、芋づる式に我が家にはすでにキャンプ皿セットがあることも思い出したようで、食器類の購入は潔く諦めたようです。
スプーンの犠牲は無駄ではなかったのだと、私は心の中で滂沱の如く涙を流しております。