隣の芝生は青く、草がボーボー
私達は、自他共に認める田舎に住んでいるので、家の周りは、畑と田んぼだらけだ。
此処も御多分に洩れず、少子高齢化が進んでいるせいか、一目見渡しても休耕田が目立つ。
ところどころ、もう人の住んでいない廃屋も点在している。窓が割れぱなしで、中の家財が腐ってないか、凄く心配になる。
そういえば、この町は、海と山に挟まれているため、田舎にしては土地の値段が高いらしい。
手入れや使用予定がないのなら、使いたい人へ売ってしまえばいいのに、とか思うが、実際土地なぞ持っていたら、自分の代で、先祖代々の土地を売るのは、躊躇われるや、そもそもそれすら面倒だの考えるだろう。
実は我が家にも、ベランダで何も植えられていないプランターがある。
私はそれを見て見ぬふりして、人の持ち物の文句を書いて、憂さ晴らししている。
朝、草刈機のエンジン音で目を覚まし、日がな一日、ぽかんとその様子を眺めている。
朝は藪だった所が、昼には道になっている。
建設的なものだ。こちとら、まだ酸素を二酸化炭素に変えてしかいないのに。
まぁ、その二酸化炭素が畑の野菜や田んぼの稲を育てていると思おう。
さて、なにかメシでも買い行こう。今夜はハンバーグだ。